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公共事業で経済の建て直しを図ろうとしているうちは、まだいいのだが、その方策を植民地に求めるようになると、米英仏 対 日独伊の対立に見られるように、植民地を持てる国と持たざる国の争いが表面化してくるようになる。
たとえば、日本は中国を植民地としようとして米英中蘭(英語の頭文字をとってABCD包囲網と呼ばれた)と対立し、これらの国による石油の禁輸措置を受け、ドイツは東欧やアフリカ、さらには、あろうことかソビエト連邦を植民地にしようと企て英仏やソビエト連邦と対立した。
そしてついには1939年9月のドイツ軍のポーランド侵攻で、未曾有の大戦争が始まった。
ウォール街で株価の大暴落。株式などの投機に流れた金は、結局実態のない紙切れに投資されたわけだから、ついには泡(バブル)としてはじけ、富は消えてなくなってしまったわけだ。
投資家は破産し、会社は潰れ、巷に失業者が溢れた。大不況の発生だ! このとき、国家は失業者対策として、国家自身が市場に介入し、公共事業を行うことで雇用を創出し始めた。
アメリカのルーズベルト大統領のニューディール政策が有名だが、ドイツのヒトラーもドイツ-オーストリア間の高速道路アウトバーンの建設や自動車工場(フォルクスワーゲン)の建設などを行い、むしろ、後者の方が「ヒトラーの奇跡」といわれるほど成功し、人心を掴みナチス巨大化の原動力となっていく。
アメリカが経済を完全に復活させるのは、皮肉にも、第二次世界対戦が始まって世界の軍需工場として機能するようになってからだ。
こういったことは、日本に限らず世界中ので起こったのである。植民地は新規投資の地であり、市場であり、資源の供給地であり、労働力の供給地でもある。
資本主義国はどこでも植民地が欲しくなるのである。こうなってくると植民地を巡る資本主義列強の対立は激しさを増し、戦争さえ起こるようになるのである。
そして、1929年10月にはニューヨーク、ウォール街で株価の大暴落起こり、世界大恐慌が始まり、ついに世界は第二次世界大戦の破局へと突き進んで行くことになる。
こうなってくると、どういうことになるのか。独占企業は高値で物やサービスを売ることができる一方で、労働者への賃金は低く抑えるができる。濡れ手に泡のぼろ儲けである。利益はどんどん蓄積されていく。
この金がどこへ行くかが問題になってくる。本来なら、新たな事業に投資して更なる利潤追求に向かうはずだが、最終的な消費者である労働者が低賃金で貧乏しているわけだから、これは困難であえる。
そうなると、国内での金の行き道は株式などの投機に流れ、一方で国内で使い道のない金は海外、とりわけ、植民地へと流れていくのである。
企業は労働力を使って物やサービスを作り、それを売ったり提供したりして利益を得るわけだけれど、市場独占が進むと労働市場の方でも困ったことが起こってくる。
どういうことかというと、独占的に物やサービスを売る企業が出てくるということは、賃金を得るための働く場所も、独占企業に独占されるわけで、そうなると、働く場所がそこしかなければ、労働者は低賃金でも過酷な労働環境であっても、そこで働かざるを得なくなるわけだ。
そして、劣悪な労働条件が限度を超えると労働運動も活発化し、激しい労働争議も起こってくる。しかし、戦前は財官一体となってこれを弾圧したんだ。
市場の独占がもっとひどくなると、トラストやコンツェルンといったあらゆる手段を使って、市場を独占しようとする者が出てくるんだ。
トラスト(企業合同)というのは株式持ち合ったり、持ち株会社を作ったりして、複数の同じような事業をやってる会社が1個の会社として振舞うことで市場を独占しようとするもの。
コンツェルン(財閥)は複数の会社が1個の会社として振舞うのではないが独立性を維持したまま持ち株会社を通じて独占的巨大企業集団を形成するもの。第二次大戦後 GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に解体される前の三井、三菱、住友、安田などの旧財閥がその典型。
カルテル < トラスト < コンツェルンの順で独占の嫌らしさ度を増すんだけど、たびたび出てくる持ち株会社ってのがクセモノなんだね。
しかし現実はそううまくはいかなかった。『他の企業と競争しながら、原料を持ってきて、労働力を使って物を作り、それを売って利益を得る』活動、すなわち、利潤追求は、様々な弊害を伴うのである。
神の見えざる手がうまく機能するためには、まず『他の企業と競争』が自由に行われなければならない。
ところがしばらく競争をやってるうちに作ったり売ったりする側はもっと楽に儲けられないかと考えて、協定を結ぶようになる。需給関係じゃなく話し合いで価格や生産量を決めちゃったりするんだよ。カルテル(企業連合)って言葉聴いたことあるでしょう。これがそれにあたる。結果、消費者は高いものを買わざるを得なくなる。
たとえば、はじめ1個50円だったAという生活必需品をメーカーがカルテルを結んで1個250円で売るようにした場合を想像して見ればわかるよね。生活必需品だから消費者はそれでも買わなくてはいけない。たまったもんじゃないよね。
こういった傾向を市場の独占というだ。
資本主義は『他の企業と競争しながら、原料を持ってきて、労働力を使って物を作り、それを売って利益を得る』ことを繰り返していく活動をよしとする考え方である(サービスも基本的に物と同じ)。市場経済と呼ばれるものを利用するんだね。
資本主義の初期のころは、ヒトはこの活動を続けさえしていれば、神の見えざる手によって導かれ、自然と需給のバランスがとれて社会は安定すると考えられていた。
例のエンピツの話ででたとえるなら、鉛筆が世に出始めたころは需要に生産が追いつかずに価格が高騰するが、やがて生産者が増え、生産量も増えて価格は適正なところで落ち着き需給は安定するというのである。したがって社会も平穏であると考えたのである。
共産主義国家国家ではプロレタリアート独裁という言葉がよく使われる。プロレタリアートというのは労働者階級のことだから、プロレタリアート独裁は労働者独裁ということになるんだろうけれど、その後の共産主義諸国をみてみると、ほとんどの国で『独裁』の二文字が一人歩きをしてきたようだね。
これらの国では、スターリンをはじめとする、強烈な個性を持った個人独裁者を多く輩出することになる。本来考えられていたものとはかなり違った国家形態になってしまったようだ。ナチスドイツを彷彿とさせる国さえある(旧カンボジアとか)。
あまり成功したとは言い難いよね。それで、資本主義各国は資本主義各国では何とか資本主義の欠陥を克服すべく、いろいろ知恵をめぐらせることになる。 資本主義の最大の欠陥は戦争を引き起こすことかもしれない。まず、それを見てみよう。
そこで、ヒトはまず、景気変動のまったく起こらない方法を考えた。それはマルクスやレーニンの考えた。共産主義である。
これは計画経済と呼ばれるもので、経済活動をコントロールし景気変動をまったく起こさないシステムを構築しようとしたんだね。
人々の必要とするものを『第何次5カ年計画』といった形で生産していく。必要な分だけ作るから売れ残らない。だから不況も起こらないという仕組みだね。
比較的完備された年金制度などの社会保障制度などとあいまって、一時は、この制度を採る国を理想郷と見る向きもあったんだ。
そして、今じゃ聞かなくなったソ連あるいはソビエトと呼ばれる名前の国を盟主とする共産主義国家群がユーラシア大陸の北方に出来上がったんだ。
実際にはエンピツだけじゃなく、いろんな製品(物)があふれているわけで、それぞれにのサイクルがある。また物だけじゃなくサービスもあり、それぞれのサイクルが影響しあって、実際の景気変動は起こっている。
しかし、景気変動のサイクルの中で『不況』というは非常に非常に厄介で、経済の停滞を招き、倒産や失業といった深刻な社会問題にみまわれることになる。
資本主義の初期のころはこの景気変動を成り行きに任せていたため、二つの世界大戦ははじめ数多くの戦争まで起こすにいたるんだ。
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サイクル完結 そして、ほとんどの消費者が必要なエンピツを所有するようになると、エンピツは買い手がいなくなる。『→好況→後退→不況』の段階に進んだ状態。
そうなると、今度は売り手が、どうしたらエンピツを売ることができるか考える。じゃー、エンピツのテッペンに消しゴムつけたらどうかと考え、新製品として売り出した。
これ1本、耳に引っ掛けておけば、書くも消すも自由自在。エンピツは再び売れるようになってきた。『→好況→後退→不況→回復(→好況)』とサイクルが完結する。
まぁ、ボクのウサギ流の考えではこうなる。 たとえば、エンピツのない時代にエンピツが発明されたする。エンピツはこれはペンよりもある意味 便利だよね。間違ったら消せるから。それで、これを製品化して売り出した。
ペンとは違った使い勝手のよさが受けて徐々に世間に広まり、生産が追いつかなくなるほど売れる。作れば売れる。『→好況』の状態だよね。
しかし、しばらくすると、エンピツは儲かるということで、多くの企業家が参入してきて、エンピツの生産量は増えすぎ だんだん売れなくなってくる。『→好況→後退』となるわけね。
兔の学校でやっちゃダメって教わったことの一番の例が金融政策。でも、このお話をする前に景気変動について考えてみよう。
資本主義は必ず景気変動がつきもの。長期・中期・短期の周期があるけど、どれも好況、不況の波が交互に表れる。 『→好況→後退→不況→回復(→好況)』を繰り返すわけだね。
ただ、これを繰り返すのが景気変動だと書物には書いてあるけど、これがなんで起こるかは、諸説あって明解はないみたい。厄介ね。
ボクは学校で1番好きだった科目はなんてたって『政治・経済』だったんだ。兔国憲法は103条全部丸暗記してたし、テストで90点を切ることはなかった。ふふーんダ!
最近、ヒトの世界の日本国という国を見ていると、ボク達が兔の学校でやっちゃダメって教わったことを平気でやって、自分の首を絞めてるよね。
このブログは一見複雑そうな『政治・経済』をウサギレベルの頭で考えてみようとするものです。あくまでウサギレベルなのであしからず。